こんにちは、わかみやです。

受験勉強や資格試験の勉強では、練習問題や過去問を解きますよね。
そうすると、一部は正解するものの、残りは不正解という結果になると思います。(全問正解しかしない人は、この後 は読まなくて大丈夫です)

この後、みなさんはどうやって勉強しますか?

とりあえず、全部の問題を復習しますか?それとも間違えた問題だけ?
問題は、全部解き直しますか?それとも間違えた問題だけですか?

今回の論文では、どうやって復習するのが最良かという答えが出ました!!

Jeffrey D. Karpicke (Purdue University)
Henry L. Roediger III (Washington University)
Science, 2008, 319, 966-968.

研究背景:勉強やテストの受け方で成績が変わる?

記憶の定着率に関する実験では「エビングハウスの忘却曲線」が有名ですが、これまでの心理学の研究で、繰り返し勉強したり、短期間で集中して勉強したりすることが長期記憶には良いことであると考えられてきました

また、2000年以降の研究で、テストを受けることは、覚えているかどうかという確認以外に、記憶の定着という観点からも有効であることが判明してきました。

が、果たして、これらの考えは本当に合っているのでしょうか?

さらに、記憶が定着しているかどうかということは自分自身でわかるものなのでしょうか?自分がどのくらい覚えているかということを正しく自己評価できているのでしょうか?

これらの疑問を解決するために、今回の実験が行われました。

手順:単語テストで正解した問題を除いていく

被験者:ワシントン大学の学生40人
スワヒリ語ー英語の単語の意味を答える勉強とテスト(40問)を行いました。(勉強4回、テスト4回)

大まかな実験の流れは、次のとおりです。
勉強(1)→テスト(1)→勉強(2)→テスト(2)→勉強(3)→テスト(3)→勉強(4)→テスト(4)→(1週間)→最終テスト

勉強は、パソコンの画面にスワヒリ語と英語がペアで5秒間表示され、それを覚えるというやり方です。勉強した後、30秒間、掛け算の問題を解きます。

テストでは、スワヒリ語の単語が画面に表示されるので、対応する英単語をタイピングする(解答時間は8秒、最終テストでは15秒)試験中、正解かどうかは知らされません。

被験者はA~Dの4グループに分けられます。最初は全てのグループで、40組の単語を勉強し、テストをしました。その後から勉強とテストのやり方がテーブルのように違います。

グループ

復習

テスト

  

A

全て

全て

B

ミスした問題だけ

全て

C

全て

ミスした問題だけ

D

ミスした問題だけ

ミスした問題だけ

テスト終了後、被験者に「1週間後に最終テストしたら、どのくらいの点数がとれそうですか?」と質問し、実際に1週間後に最終テストをして、実験は終わり。

上のようなグループ分けを見ると、Dグループが一番効率が良さそうに見えます。さて、結果はどうでしょうか??

結果:テストは全て受け直す!!

4回のテストの成績だけ比べると、どの勉強法でも同じ

時間効率はとりあえず置いておいて、40個の単語をきちんと覚えられたかという成績だけをグループごとに比較すると、どのグループも1,2,3,4回目のテストで、ほとんど同じだけ覚えていました。

つまり、時間効率を無視すれば、どの勉強法でも短期記憶は大して変わらないという結果。

また、試験後の質問(1週間後の最終テストでの成績予想)の答えも、どのグループも20-22/40問でほとんど差はない、という結果になりました。

覚えているかどうかという自己評価も、今回グループ分けした勉強法の違いでは、差はないということでした。

1週間後の最終テストの成績で明暗が別れた

学習では、勉強したことが長期記憶に入ったかどうかが重要なので、今回の実験でも1週間後の最終テストでの成績を比較しました。
この結果で、勉強法ごとに明暗がはっきり別れました!!

結果がこちら

グループ

1週間前の予想

正答率

  

A

52%

約80%

B

51%

約80%

C

55%

36%

D

51%

33%

初日の実験後の予想に反して、グループごとに大きな差が出てしまいました!!
ほぼダブルスコアです!

時間効率を考えると、グループAとBでは、どう考えてもBの方が時間は短いです。間違えた問題だけ復習するのですから。それでも最終テストの成績が同じということは、正解した問題を見直す必要はない、ということです。(グループCとDの比較でも同じことが言えます)

まとめ:見直しは最低限でOK

今回の実験結果から、知識を長期記憶に入れるには、「繰り返し思い出す」ことが大事ということですね。

テスト形式で問題に答えることで、強制的に思い出すことができるようになります。グループA vs CまたはB vs Dで比べると、同じ勉強の仕方であっても、テストで問われる範囲が違うだけで、最終テストで大きな差になります。

要は、
勉強→間違えた問題だけ復習
テスト→全部
ということです。

覚えているものを見直ししても時間の無駄ってことですね。

 

今日も最後まで読んで頂きましてありがとうございました!



おすすめの記事